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院長:内藤 洋平

〒458-0925
名古屋市緑区桶狭間1910
TEL:052-627-0921

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歯科コラム

予防歯科と定期検診で守る口腔の健康|虫歯・歯周病を未然に防ぐために知っておきたいこと

  • 予防歯科

予防歯科で守る健康な未来|定期検診の重要性を徹底解説

予防歯科は、歯や口腔の健康を維持し、将来的なトラブルを防ぐための最も効果的なアプローチです。虫歯や歯周病などの疾患は、痛みや不快感が出てからでは治療が長引き、費用や時間の負担も大きくなります。こうしたトラブルを未然に防ぐためには、定期的な歯科検診と適切な予防処置が欠かせません。

たとえば、歯科検診の頻度については「半年に一度」が一般的とされていますが、実際には個々の口腔内の状況や生活習慣に応じて変動します。とくに喫煙者や糖尿病のある方、歯周病リスクが高い人は、3〜4ヶ月ごとの受診が推奨されるケースもあります。また、痛みなどの症状が出ていなくても、虫歯や歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期検診によって早期発見・早期治療につなげることができるのです。

歯石除去やフッ素塗布、クリーニングといった基本的な処置も、定期検診の中で重要な役割を果たします。歯石は一度付着すると通常のブラッシングでは除去できず、放置すると歯周病の原因になります。フッ素塗布は、エナメル質の再石灰化を促進し、虫歯の進行を防ぐ科学的に裏付けられた方法です。

さらに、最近ではAIを活用した診断支援システムや、唾液によるリスク評価など、予防歯科にも最新技術が導入され始めています。これにより、より精密な予測と対応が可能になり、個々の患者に合ったオーダーメイドの予防プランが実現しつつあります。

本記事では、定期検診でわかる虫歯の兆候、歯周病予防の具体的な内容、歯のクリーニングのメリット、そして最新の予防歯科技術まで、幅広く詳しく解説していきます。将来的な健康投資として、いまこそ「予防」に目を向けることが、あなたの生活の質を大きく変える第一歩になるはずです。

 


目次

1.歯科検診の頻度はどのくらいが適切?
2.定期検診でわかる虫歯の兆候とは?
3.歯石除去が必要な理由とその効果
4.フッ素塗布のメリットと適切な頻度
5.歯科医院で行う歯周病予防とは?
6.歯のクリーニングで得られるメリット
7.定期検診の際にチェックすべきポイント
8.歯科検診で痛みがなくても行くべき理由
9.予防歯科の最新技術と診断方法
10.歯科医院でのクリーニング後にすべきこと


 

1. 歯科検診の頻度はどのくらいが適切?

歯科検診の理想的な頻度は、一般的に「半年に1回」が推奨されていますが、これはあくまで標準的な目安であり、すべての人に当てはまるわけではありません。個人の口腔内の状態、年齢、生活習慣、既往歴などによって最適な検診間隔は異なります。実際、歯周病リスクの高い人や、虫歯ができやすい人は、3ヶ月に1回の頻度で通院することが望ましいとされています。

歯周病は自覚症状が出にくいまま進行するため、検診による早期発見が不可欠です。国民の8割以上が何らかの歯周病に罹患していると言われており、特に40代以降ではその割合が顕著に増加します。たとえば、厚生労働省の調査では、40歳以上の約70%が歯周ポケットを有しており、定期的なプロフェッショナルケアが必要な状態にあります。

さらに、定期検診によって、虫歯や歯周病だけでなく、口腔がんや噛み合わせの異常といったより重大な疾患の兆候を発見するケースもあります。特に口腔がんは早期発見によって予後が大きく変わるため、痛みや違和感がなくても検診の意義は大きいのです。

検診頻度の調整は、歯科医師との対話を通じて行うべきです。問診や唾液検査、プラークコントロールの状態などからリスクを評価し、その人にとって最適な受診間隔を提案する仕組みも整っています。最近では、AIを活用したリスク分析も普及しつつあり、よりパーソナライズされた予防医療が進んでいます。

定期的な歯科検診は、「治療」ではなく「予防」に主軸を置く現代医療の流れに合致しています。検診の受診間隔を見直すことで、将来的な大規模な治療を回避し、医療費の抑制にもつながることから、厚労省もその重要性を広く訴えています。

 

 

2. 定期検診でわかる虫歯の兆候とは?

虫歯の兆候は、自覚症状が出る頃にはすでに進行しているケースが多いため、定期検診による早期発見が極めて重要です。虫歯は歯の表面にあるエナメル質が溶けることから始まり、象牙質、そして歯髄へと進行します。初期段階では痛みや見た目の変化が少ないため、患者自身が気付かないまま進行してしまうのが一般的です。

定期検診では、視診・触診だけでなく、X線撮影を用いて歯と歯の間や歯の裏側など、肉眼では見えにくい部分の虫歯も見逃さずにチェックします。特に咬合面の初期う蝕や、隣接面う蝕は、定期検診でなければ発見が困難です。これらの検査により、C0~C1といった初期虫歯を発見できる確率が格段に高まります。

また、唾液の性質や量、pH値のチェックを通じて虫歯リスクの把握も行われます。酸に対する抵抗力が弱く、再石灰化が十分に働いていない場合は、虫歯のリスクが高いと判断されます。このようなデータに基づいて、食生活の見直しやフッ素の使用など、個別の予防プランを立てることが可能になります。

さらに、初期の虫歯が発見された場合は、削ることなく再石灰化を促す処置が選択されることもあります。これにより、歯の自然治癒力を活かした治療が可能となり、歯を削る量を最小限に抑えることができます。これは「MI(Minimal Intervention)」と呼ばれ、歯をできるだけ残す現代的な治療方針です。

虫歯は「痛くなったら治す」では遅く、定期検診によって兆候を把握し、未然に防ぐことが理想です。たとえ日常生活で違和感がなくても、虫歯の初期段階では変化が非常に微細なため、定期的な専門家のチェックが欠かせません。

 

 

3. 歯石除去が必要な理由とその効果

歯石除去は、定期検診における最も基本的でありながら、非常に重要な処置の一つです。歯石とは、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)が唾液中のカルシウムなどと結びついて石灰化したもので、時間の経過とともに硬化し、通常の歯磨きでは取り除くことができなくなります。この歯石が歯周病の主な原因であることは、歯科医学的にも明確にされています。

とくに歯肉縁下(歯ぐきの下)の歯石は、歯周ポケットの形成や歯槽骨の破壊につながり、放置すると歯の喪失に至るリスクを高めます。ある研究では、歯石が蓄積している人の方が、そうでない人に比べて歯周病の発症率が2倍以上高いことが報告されています。このため、3〜6ヶ月に1度の歯石除去が、歯周病予防には効果的であるとされています。

歯石除去は、専用の器具(スケーラー)を用いて行われ、超音波や手用スケーラーを併用することで、歯の表面から効率的に除去されます。施術後には、歯の表面が滑らかになり、プラークの再付着も防ぎやすくなるため、長期的な口腔衛生の維持につながります。

また、歯石には細菌が大量に含まれており、その存在自体が慢性的な炎症を引き起こす原因となります。特に高齢者や持病を抱えている方では、口腔内の炎症が全身に影響を及ぼすこともあり、歯石除去は健康寿命の延伸にも寄与します。たとえば、歯周病と糖尿病には双方向の関係があることが知られており、歯石除去を行うことで血糖コントロールの改善が見込まれるケースも報告されています。

さらに、口臭対策にも歯石除去は有効です。歯石は口臭の元となる揮発性硫黄化合物の温床となるため、これを除去することで口腔内の清涼感を取り戻すことができます。こうした観点からも、歯石除去は美容面、健康面の双方において重要な意味を持つと言えるでしょう。

 


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4. フッ素塗布のメリットと適切な頻度

フッ素塗布は、虫歯予防において極めて効果的な方法として広く用いられています。フッ素には歯の表面の再石灰化を促進する働きがあり、酸によって溶けかけたエナメル質を再構築する作用を持っています。また、フッ素は虫歯菌が酸を産生する働きを抑制するため、虫歯そのものの原因を断つアプローチでもあります。

このように多方面から虫歯予防に貢献するフッ素ですが、その効果を最大限に引き出すには適切な使用頻度と方法が重要です。一般的に、歯科医院で行われるフッ素塗布は3か月〜半年に1回が推奨されています。これは、プロフェッショナルケアとして高濃度のフッ素を使用するため、家庭用歯磨き剤よりも長期間にわたって効果が持続するためです。

特に虫歯リスクの高い子どもや高齢者、矯正治療中の人には、定期的なフッ素塗布が推奨されます。日本小児歯科学会によると、6歳未満の子どもに対しては年3〜4回のフッ素塗布が有効であるとされ、自治体でも助成制度を設けているところもあります。一方、成人でも唾液の分泌量が少ない、甘いものをよく摂取する、ブラッシングが不十分といった人は、同様に高リスク群とされます。

また、フッ素には抗菌作用もあり、虫歯原因菌の一つであるミュータンス菌の増殖を抑える効果が報告されています。フッ素の影響は歯の表面だけでなく、バイオフィルム(歯垢)内の細菌活動にも作用するため、総合的な予防手段として注目されています。

近年では、フッ素の安全性に関しての誤解が一部で広まっていますが、適切な濃度・頻度での使用であれば健康への悪影響は極めて低く、日本を含む多くの国の公的機関がフッ素使用を支持しています。むしろ、フッ素を適切に使用しないことが虫歯の増加や治療コストの増加を招く可能性が高く、正しい理解と活用が求められます。

フッ素塗布は即効性こそないものの、長期的な虫歯予防の礎となる施術です。適切な頻度で継続することが、未来の歯の健康を守る大きな鍵となります。

 

5. 歯科医院で行う歯周病予防とは?

歯周病予防は、歯科医院における定期検診の中でも最も重要な項目の一つです。歯周病は自覚症状が出にくい上に、進行すると歯を支える骨が破壊され、最終的に歯を失うリスクがある疾患です。成人の約8割が何らかの歯周病に罹患していると言われており、予防と早期対処が極めて重要です。

歯科医院での歯周病予防は、まずプロフェッショナルによる口腔内のチェックから始まります。歯肉の状態、出血の有無、歯周ポケットの深さ、動揺度(歯の揺れ具合)などを評価し、進行度を確認します。歯周ポケットが深くなると、歯周病菌が増殖しやすくなり、骨の吸収を促進します。通常、ポケットの深さが4mm以上になると中等度の歯周病とされ、6mm以上になると重度と判定されます。

次に、歯石の除去が行われます。歯周ポケットの中にある歯石は自力で取り除くことができないため、スケーリング(歯石除去)とルートプレーニング(歯根の表面を滑らかにする処置)が必要になります。これにより、細菌の温床となるザラついた面を除去し、再付着を防ぐことができます。

さらに、歯科医院では患者ごとに適したブラッシング指導も実施されます。これは「TBI(Tooth Brushing Instruction)」と呼ばれ、歯の形や歯並び、手の動きのクセに応じた方法を習得することで、日常のセルフケアの質を向上させることが目的です。

加えて、唾液検査を用いて歯周病菌の量やタイプを調べるケースもあり、これによりよりパーソナルな予防プランの策定が可能になります。唾液中のバイオマーカーを測定し、免疫反応や炎症の兆候を早期に捉えることも可能です。

歯周病は、糖尿病や心疾患、認知症などの全身疾患とも深く関連していることが多数の研究で明らかになっています。したがって、歯科医院での歯周病予防は、単に口腔の健康を保つだけでなく、全身の健康管理にも直結する医療行為なのです。

 

 

 

6. 歯のクリーニングで得られるメリット

歯のクリーニングは、定期検診において非常に人気のある処置の一つであり、多くの人がその快適さと効果を実感しています。クリーニングでは、歯の表面に付着したプラークや歯石、着色汚れ(ステイン)を専用の器具で徹底的に除去します。これにより、見た目の改善だけでなく、健康維持にも多くのメリットがあります。

まず、歯の表面に付着したステインの除去によって、自然な白さを取り戻すことができます。コーヒーや紅茶、赤ワインなどに含まれる色素が時間をかけて歯に沈着すると、ブラッシングでは取れない黄ばみとなります。クリーニングではこれらを専用のペーストやジェットクリーナーで除去し、明るく清潔な印象に導きます。

次に、口臭の改善です。歯垢や歯石が溜まっていると、そこに存在する嫌気性細菌が揮発性硫黄化合物を産生し、強い口臭を引き起こします。クリーニングでこれらを除去することにより、息の清涼感が長時間持続し、対人コミュニケーションに自信が持てるようになります。

さらに、歯のクリーニングは歯周病や虫歯の予防にも有効です。特に歯と歯の間や奥歯の奥など、自分では磨き残しがちな部分をプロフェッショナルがしっかりケアすることで、トラブルの発生を未然に防ぐことができます。

また、クリーニングによって歯の表面が滑らかになることで、プラークの再付着を防ぎやすくなり、日常のブラッシング効果が向上します。この「再付着防止効果」は、施術後数週間にわたり持続することが報告されています。

最近では、クリーニングと同時にPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)という処置を行うケースも増えており、専用の器具と研磨剤を使用して、バイオフィルムを効率的に除去します。これにより、口腔内の細菌バランスが整い、健康な状態を維持しやすくなります。

歯のクリーニングは単なる美容的な目的にとどまらず、全身の健康にも好影響を与える重要なケアです。特に、定期的に受けることで、病気のリスクを最小限に抑え、快適な生活をサポートすることができます。

 


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7. 定期検診の際にチェックすべきポイント

定期検診では単に虫歯や歯石の有無を見るだけでなく、口腔全体の状態を総合的に確認することが求められます。歯の健康はもちろん、歯茎、舌、粘膜、噛み合わせ、顎関節など、広範囲にわたるチェックが行われるのが理想です。これらを包括的に見ることで、隠れた疾患や全身疾患の兆候を早期に発見できる可能性もあります。

まず注目すべきは歯周ポケットの深さです。健康な歯茎であれば、ポケットの深さは1〜2mm程度ですが、3mm以上になると歯周炎の疑いがあり、4mmを超えると中等度以上の歯周病とされます。この測定は、プローブという専用器具で行われ、出血や膿の有無も併せて確認されます。

次に、歯の動揺度も確認ポイントの一つです。歯がぐらついている場合は、歯を支える骨が減っている可能性が高く、放置すれば抜歯が必要になるケースもあります。また、噛み合わせのズレや歯ぎしりの影響で過剰な負荷がかかっていることもあり、マウスピースの使用が提案されることもあります。

口腔内粘膜の状態も見逃せないポイントです。口内炎や白斑、紅斑などの異常があれば、口腔がんの早期兆候である可能性もあるため、歯科医師の目で確認することが重要です。とくに口腔がんは初期には無症状であることが多く、年に1〜2回の検診でのチェックが命を守る行動につながることがあります。

加えて、唾液の量と質も重要なチェック項目です。唾液は口腔内の自浄作用を担い、虫歯菌や歯周病菌の増殖を抑える重要な役割を持っています。唾液が少ない状態は、ドライマウスと呼ばれ、虫歯や口臭のリスクを高めるだけでなく、全身の免疫機能にも影響を与えることがわかっています。

最後に、舌の状態や舌苔(ぜったい)の付着具合も確認されるべきポイントです。舌苔は口臭の原因にもなりますし、体調不良や消化器系のトラブルが反映されることもあります。定期的な専門的視点での観察により、日常では気づきにくい変化を見逃さずに済むのです。

以上のように、定期検診では単なる虫歯の有無にとどまらず、多面的なチェックを行うことで、健康維持に大きな役割を果たします。

 

 

8. 歯科検診で痛みがなくても行くべき理由

「歯が痛くないから歯医者に行かなくても大丈夫」と考えている人は少なくありません。しかし実際には、痛みが出る時点ですでに病気がかなり進行しているケースが多く、早期発見・早期治療の重要性が見過ごされているのが現状です。痛みのない段階での受診こそが、健康な歯を長く保つための最良の方法です。

虫歯の初期段階であるC0〜C1では、自覚症状はほとんどありません。表面のエナメル質が溶け始めた程度では痛みを感じにくく、鏡で見ても違いに気づかないことが大半です。自覚症状が出た頃には、すでにC2〜C3に進行しており、治療には削る処置や神経を取る必要が出てきます。

歯周病に関しても同様です。歯肉炎の段階では痛みも腫れもないまま進行しますが、放置すると歯槽骨が破壊される歯周炎に移行します。この段階では歯の動揺、歯ぐきの出血、口臭などの症状が現れますが、気づいたときには治療が長期化し、完治が難しいケースもあります。

定期検診を受けることで、こうした初期段階の問題を専門家が的確に把握し、最小限の治療で済ませることができます。また、定期的なチェックを通じて、自分では気づかない歯ぎしりや噛み締めなどの癖も見つけられ、マウスピースなどによる予防処置が可能になります。

実際、ある調査によると、定期的に検診を受けている人とそうでない人では、歯の残存数に大きな差が出ていることが示されています。厚生労働省の統計では、80歳時点で自分の歯が20本以上残っている人の割合は、定期検診を受けている人では約2倍にのぼるというデータもあります。

また、定期的に通院していると、歯科医師との信頼関係が構築され、治療への恐怖感も軽減されます。これにより、いざ治療が必要になった場合でも、ストレスなくスムーズに受け入れやすくなるという心理的なメリットも見逃せません。

痛みが出る前に行くことで、健康を守り、治療の負担も軽くする。これが、予防歯科の最大の意義です。

 

9. 予防歯科の最新技術と診断方法

近年の予防歯科では、AIやバイオセンサーなど先進技術の導入が進んでおり、従来の「感覚的な判断」から「データに基づく科学的診断」への移行が急速に進んでいます。これにより、虫歯や歯周病のリスクをより正確に評価し、個々に合った予防戦略を立てることが可能となっています。

代表的な技術の一つが、唾液検査です。唾液には口腔内の状態を示す多くのバイオマーカーが含まれており、pH、緩衝能、細菌の種類や数などを測定することで、虫歯や歯周病のリスクを可視化することができます。例えば、唾液中のラクトバチルス菌やミュータンス菌が多い場合は、虫歯リスクが高いと判断されます。

また、光学的う蝕検出装置(ダイアグノデント)やレーザー蛍光測定器などを用いることで、目に見えない初期の虫歯を検出することができます。これらの機器は歯にレーザー光を照射し、反射や蛍光の変化を分析することで、従来のX線では発見できなかった異常も早期に把握できます。

AIによる画像診断も進化を遂げています。膨大な症例データを学習したAIが、口腔内写真やX線画像を解析し、微細な変化を捉えて診断を支援します。AIは人間のような疲労や感情に左右されないため、常に一定の精度で判断を行うことができ、診断の信頼性を大きく向上させています。

さらに、3Dスキャナーや口腔内カメラを使った診断も普及しつつあります。これにより、患者自身が自分の口腔内を視覚的に確認でき、予防に対するモチベーションが高まるといった効果も報告されています。患者の理解と意識を高めることが、長期的な健康維持には欠かせません。

予防歯科の進化は、単に「定期的に通う」という行動から、「自分の状態を科学的に把握し、積極的に予防に取り組む」時代へと変化を遂げています。これからの予防医療は、技術とデータ、そして一人ひとりの意識の融合によって、より精緻で個別最適化されたものになっていくでしょう。

 


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10. 歯科医院でのクリーニング後にすべきこと

歯科医院でのクリーニングは、口腔内の健康を維持するうえで非常に有効な処置ですが、その効果を長く持続させるためには、クリーニング後のセルフケアが欠かせません。施術を受けた直後は歯の表面が滑らかで、プラークや細菌が付着しにくい状態ですが、何もしなければ数日で元の状態に戻ってしまいます。ここでは、クリーニング後に実践すべき行動とその理由について詳しく解説します。

まず、歯磨きのタイミングと方法についてです。クリーニング後は歯茎が一時的に敏感になっている場合があるため、強い力でブラッシングすると出血や炎症を引き起こすことがあります。そのため、やわらかめの歯ブラシを使用し、毛先を歯と歯茎の境目に軽く当てるような「バス法」などのブラッシング法が推奨されます。歯科衛生士によるブラッシング指導を日常に落とし込むことが、健康維持に直結します。

次に、フロスや歯間ブラシの使用です。クリーニングでは歯と歯の間の汚れも除去されますが、再付着を防ぐには、日々のケアに歯間清掃用具を取り入れる必要があります。特に歯間ブラシは、歯周ポケットが深くなりやすい高齢者にとって必須のアイテムであり、継続的な使用が歯周病予防に効果的であることが研究でも報告されています。

また、飲食に関しても注意が必要です。クリーニング直後は歯の表面が一時的に荒れていることがあり、着色しやすい状態です。コーヒーや赤ワイン、カレーなどの色素の濃い食品は24時間ほど控えるのが望ましいとされています。同様に、酸性の飲食物(炭酸飲料や酢の強い食品)も、エナメル質にダメージを与える可能性があるため注意が必要です。

さらに、フッ素入りの歯磨き剤やジェルを活用することで、再石灰化を促進し、虫歯リスクを下げることができます。近年では、市販品でも高濃度フッ素(1450ppm)を含む製品が普及しており、使用後は30分以上飲食を避けることで、効果がより長く持続するとされています。

定期検診の間隔が数ヶ月空くことを考えると、日々のケアをいかに徹底するかが健康維持の鍵となります。とくに、歯科医院でのクリーニングを一過性の処置として終わらせず、その後のセルフケアを強化することが、真の意味での「予防歯科」につながります。

日常の意識と行動の積み重ねが、次回の検診時に良好な口腔環境を維持しているかどうかの結果となって表れます。クリーニングを受けた後こそが、セルフケアを見直す最適なタイミングなのです。

 

 

未来への投資としての予防歯科

予防歯科は、歯の健康を守るだけでなく、生活の質を高め、全身の健康を支える重要な医療行為です。虫歯や歯周病といった疾患は、いずれも初期段階では自覚症状がなく、自力での発見が困難です。そのため、定期的な検診と専門的なケアが必要不可欠です。加えて、近年では唾液検査やAI診断、レーザー機器などの先進技術により、早期発見・早期対応の制度が飛躍的に向上しています。

この記事で紹介してきたように、定期検診には歯石除去、虫歯の早期発見、歯周病予防、クリーニング、フッ素塗布といった多くの重要な要素が詰まっています。いずれも、放置すれば治療の手間と費用がかさみ、場合によっては歯を失うことにもつながりかねません。しかし、定期的な受診と適切なセルフケアを続けることで、それらのリスクは大幅に軽減することが可能です。

また、予防歯科の真の価値は、単に病気を防ぐことではなく、未来の自分に対する最大の投資であるという点にあります。歯が健康であることは、食べる楽しみや会話の快適さ、自信ある笑顔など、人生のあらゆる面に影響します。たとえ今、何も症状がなくても、その“無症状”の状態こそが予防の力で守られているのだという意識を持つことが大切です。

これを機に、定期検診を「義務」ではなく「習慣」として取り入れ、自分自身の口腔と真剣に向き合う時間をつくってみてはいかがでしょうか。健康は、一朝一夕で得られるものではありません。小さな積み重ねが大きな成果につながる──予防歯科こそがその最たる例です。

 


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