
この記事でわかること
冷温診・電気診など歯髄の生死を見極める検査の中身
可逆性と不可逆性の歯髄炎を分ける痛みの特徴
神経を部分的に残す治療と、迷ったときの待ち方
歯の神経を残すか取るかを歯科医院で問われ、どちらを選べばよいのか迷っていませんか。名古屋市中村区で保存治療を考える方からも、痛みがあるのに本当に残せるのかという声が聞かれます。結論から言うと、神経を残せるかどうかは痛みの強さだけでは決まらず、複数の検査で歯髄の生死と炎症の段階を確かめて判断します。そして一度取った神経は元に戻らないため、残せる可能性がある段階では温存を優先して検討する価値があります。本記事では、冷温診や電気歯髄診の仕組みから部分的に残す治療、年齢による回復力の差までを診断の流れに沿って整理しました。読み終える頃には、担当医の説明をもとに「残す・取る・少し待つ」のどれを選ぶかを自分で判断できるようになります。
目次
生きている神経の価値を測る
冷温や電気で反応を確かめる
名古屋市中村区の診断で行う複数の検査
可逆性と不可逆性の分かれ道
取ってしまうと戻せない現実
部分的に残すという選択肢
若年者ほど回復が期待できる
名古屋市中村区で温存を試みる歯医者
痛みの出方が判断材料になる
迷ったら時間を味方にする
1. 生きている神経の価値を測る
生きている神経(歯髄)の価値は、歯に栄養と水分を届け、異変を痛みで知らせる働きにあります。神経を残すと、歯は内側から潤いを保ち、むし歯の進行にも気づきやすい状態が続きます。歯髄は歯の中心にある血管と神経の束で、根の先の小さな穴から血液を受け取っています。この血流があるからこそ、象牙質は内側から新しい層を作り、刺激から身を守れます。歯髄が生きているかどうかは見た目だけではわからないため、検査での確認が欠かせません。反対に神経を失った歯は、痛みという警報装置を失います。そのため、むし歯が再発しても気づくのが遅れ、見つかったときには大きく崩れていることがあります。現場でよくある失敗例は、「痛いから早く取ってほしい」と急いで決めてしまうケースです。痛みは一時的でも、神経を取る処置はやり直しがききません。まずは、今の痛みが「神経が生きている証拠」なのか「神経が弱っているサイン」なのかを、検査で確かめてください。そのうえで、残した場合と取った場合の将来の違いを担当医に質問すると、判断材料がそろいます。
歯髄が担っている役割
歯髄の役割は、栄養の供給・感覚の伝達・防御反応の3つに整理できます。栄養の供給とは、血液を通じて象牙質に水分とミネラルを届ける働きのことです。感覚の伝達は、冷たいものや強い力に対して痛みを出し、歯への危険を知らせる仕組みです。防御反応では、刺激を受けた部分の内側に「第三象牙質」と呼ばれる新しい層を作ります。こうした働きを1つずつ把握しておくと、神経を取る意味を冷静に比べられます。
失ってから気づく感覚の価値
神経の価値は、失ってから初めて実感されることが少なくありません。神経を取った歯では、硬いものを噛んだときの細かな感覚が鈍くなったと感じる方がいます。歯の周りの歯根膜にも感覚はありますが、歯の内側からの警報は届かなくなります。実務では、神経を取った歯のむし歯が定期検診のレントゲンで初めて見つかるケースがよく見られます。神経のない歯がある方は、3〜6か月ごとの検診で内部の変化を確認してもらってください。特に奥歯は自分で見えにくいため、画像での確認が頼りになります。
関連記事:抜歯を回避する選択肢「保存治療」とは?
2. 冷温や電気で反応を確かめる
神経が生きているかは、冷たい刺激・温かい刺激・弱い電流への反応を順に確かめて判断します。これらは「歯髄診断」と呼ばれ、歯の表面に刺激を与えて感覚が出るかを見る検査です。冷温診では、強く冷える冷却スプレーを綿球に吹き付け、歯の表面に数秒あてます。温熱診では、温めた材料を歯に触れさせ、熱で痛みが強くなるかを調べます。電気歯髄診では、専用の機器で弱い電流を少しずつ上げ、感覚が出た時点の数値を記録します。検査にかかる時間は、1本あたり数分程度が目安です。どの検査も、原因の歯だけでなく隣の歯や反対側の同じ歯と比べるのが基本です。比べる相手がないと、反応が強いのか弱いのか判断できないためです。現場でよくある失敗例は、「痛いと言わないと治療してもらえない」と考え、反応を大げさに伝えてしまうことです。検査のときは、感じたことをそのまま「しみた」「何も感じない」と伝えてください。刺激を離してから痛みが何秒続いたかも、あわせて伝えると診断の手がかりが増えます。
| 検査名 | 使う刺激 | 主にわかること |
|---|---|---|
| 冷温診 | 冷却スプレーを含ませた綿球 | 反応の有無と、痛みが残る時間 |
| 温熱診 | 温めた材料 | 熱で痛みが強まるかどうか |
| 電気歯髄診 | 段階的に強める微弱な電流 | 感覚を伝えられるかどうか |
| 打診 | 器具で歯を軽くたたく刺激 | 根の先に炎症があるかどうか |
冷たい刺激でわかる神経の状態
冷温診では、反応があるかと痛みがどれだけ続くかの2点を見ます。健康な神経なら、冷たさを感じても刺激を離すと数秒で感覚が消えます。刺激を離したあとも痛みが長く残る場合は、目安として30秒以上続くかどうかで炎症の進み具合を考えます。まったく反応しない場合は、神経が弱っているか、すでに生きていない可能性があります。ただし、根の中が石灰化した歯では健康でも反応が鈍くなるため、ほかの検査と合わせて判断します。
電気で測る反応と数値の読み方
電気歯髄診は、神経が感覚を伝えられるかどうかを確かめる検査です。機器の目盛りを少しずつ上げ、患者さんが「ピリッとした」と感じた時点で止めます。数値が隣の歯と大きく違わなければ、神経は生きていると考えるのが一般的です。一方で、この検査は神経の血流までは測れないため、生きていても反応しない場合があります。かぶせ物で覆われた歯は電流が伝わりにくく、この検査自体が行えないこともあります。反応がなかったときは「すぐ神経を取る」と決めず、日を改めて再検査できるかを担当医に確認してください。

3. 名古屋市中村区の診断で行う複数の検査
名古屋市中村区で神経を残す治療を相談する場合も、1つの検査結果だけで神経の生死を決めることはありません。問診・視診・歯髄診断・打診・レントゲンを組み合わせ、結果が同じ方向を指すかを確かめます。検査にはそれぞれ弱点があり、単独では誤った判断につながるおそれがあるためです。たとえば冷温診で反応がなくても、レントゲンで根の先に異常がなければ、再検査の余地が残ります。反対に、冷たさに反応していても、夜にズキズキ痛む症状があれば炎症の進行を疑います。一般的な流れは、問診で痛みの経過を聞き、次に歯の見た目と歯ぐきの腫れを確認する順番です。そのあと歯髄診断と打診を行い、最後にレントゲンで骨や根の状態を画像で確かめます。実務での傾向として、初診の1回で結論が出ず、2回目の来院で再検査するケースは珍しくありません。1回で決まらないことを頼りなく感じる方もいますが、慎重に確かめている証拠と受け止めてください。初診時には、いつから・どんなときに・何分くらい痛むかをメモして持参すると、問診の精度が上がります。
画像検査で見える深さと距離
レントゲンでは、むし歯と神経の距離がどれくらいかを確認できます。距離が保たれていれば、むし歯を取り除いたあとに神経を守る処置を選びやすくなります。根の先の骨が黒く写っている場合は、神経がすでに弱り、炎症が骨まで広がっている可能性があります。必要に応じて歯科用CTを使うと、通常のレントゲンでは重なって見えにくい部分も立体的に把握できます。画像の説明を受けるときは、神経までの残りの厚みを指で示してもらうと理解しやすくなります。
検査結果が食い違うときの考え方
複数の検査で結果が食い違うことは、実際の診療では珍しくありません。たとえば、冷温診には反応するのに、打診で強い痛みが出る場合があります。このときは、神経の一部に炎症が残り、根の先にも影響が出始めた段階を考えます。担当医は結果を総合して、今すぐ処置するか、数日から数週間おいて再検査するかを決めます。食い違いがあると説明されたら、どの検査を重視して判断したのかを1点だけでも質問してみてください。
4. 可逆性と不可逆性の分かれ道
神経を残せるかどうかの分かれ道は、炎症が「可逆性歯髄炎」か「不可逆性歯髄炎」かという点にあります。可逆性とは、原因を取り除けば神経が健康な状態に戻れる段階を指します。不可逆性とは、炎症が進みすぎて、原因を除いても回復が見込みにくい段階です。前者であれば、むし歯を除去して詰め物をするだけで痛みが治まる可能性があります。後者の場合は、神経の一部または全部を取り除く処置が検討されます。両者を分ける手がかりは、痛みの持続時間と自発痛の有無の2つです。刺激を離して数秒で消える痛みなら、可逆性と判断されることが多くなります。何もしていないのに痛む、夜に目が覚めるほど痛むといった場合は、不可逆性を疑います。判断に迷う境界の段階もあるため、担当医の説明では「どちら寄りか」を聞いておくと安心です。現場でよくある失敗例は、痛み止めで症状が治まったから治ったと思い込み、受診をやめてしまうことです。痛み止めは炎症そのものを治すわけではないため、症状が消えた段階でも一度検査を受けてください。
| 項目 | 可逆性歯髄炎 | 不可逆性歯髄炎 |
|---|---|---|
| 冷たいものの痛み | しみるが、離すと数秒で消える | 離したあとも長く続く |
| 何もしなくても痛むか | 基本的に痛まない | ズキズキと痛むことがある |
| 夜間の痛み | ほとんどない | 眠れないほど痛むことがある |
| 主な対応 | 原因の除去と詰め物で経過を見る | 神経の一部または全部の除去を検討 |
回復できる炎症の特徴
可逆性の炎症では、痛みが刺激に対してだけ起こるのが特徴です。冷たい水や甘いものでしみても、口から離せばすぐに治まります。原因となるむし歯や欠けた詰め物を処置したあとは、しみ方が日ごとに軽くなるかどうかが回復の目安になります。ただし、治療直後は一時的にしみやすくなるため、数日で結論を出さないことも経過観察のポイントです。処置後2週間を目安に、しみ方が減っているかを担当医に報告してください。
戻れない炎症を示すサイン
不可逆性の炎症では、刺激がなくても痛む自発痛が現れやすくなります。温かいものを口にすると痛みが強まり、冷たい水で和らぐという変化もサインの1つです。冷たい水を口に含むと楽になる状態が続く場合は、炎症がかなり進んでいる可能性があります。この段階では神経の内部で圧が高まり、血流が妨げられていると考えられます。痛む歯の場所がはっきりせず、上下や前後の歯まで痛く感じる場合もあります。温かいもので痛みが増すと気づいたら、その日のうちに受診の予約を取ってください。
関連記事はこちら:歯を残す選択肢「保存治療」で変わる未来
5. 取ってしまうと戻せない現実
神経を取る処置(抜髄)は、一度行うと元の生きた状態には戻せない処置です。成人の永久歯では、取り除いた歯髄が元どおりに再生することは基本的に期待できません。そのため抜髄を選ぶかどうかは、痛みを止めることと、歯の将来を守ることの両方から考える必要があります。神経を取った歯は、根の中を清掃して薬を詰める根管治療を受けます。根管治療は通常、複数回の通院が必要で、治療後もかぶせ物で補強するのが一般的です。さらに、根の中に細菌が残ると、数年後に根の先の炎症が再発することがあります。実務での傾向として、抜髄した歯が再治療を繰り返すうちに歯質が減り、最終的に抜歯に至る例も見られます。もちろん、抜髄が必要な場面では、痛みや感染を止めるために欠かせない処置です。問題は、残せる可能性がある段階で急いで選んでしまうことにあります。抜髄を提案されたら、「部分的に残す方法は検討できないか」を確認してから決めてください。
神経を取ったあとに起こりやすい変化
神経を取った歯に起こる変化
神経を取った歯では、内側からの水分供給が止まります。これに加えて、根管治療のために歯の中心を大きく削るため、歯の壁が薄くなります。その結果、奥歯では噛む力に耐えきれず、根が縦に割れる「歯根破折」が起こることがあります。歯根破折は、多くの場合で抜歯が選択される深刻なトラブルです。割れた位置が歯ぐきより深い場合は、かぶせ物での修復も難しくなります。神経を取った奥歯にはかぶせ物で全体を覆う方法が検討されるため、費用と通院回数も事前に聞いておきましょう。
再治療の可能性と長期の見通し
根管治療を終えた歯でも、数年後に再治療が必要になる場合があります。根の中は複雑に枝分かれしており、細い部分の細菌を完全に取り切ることが難しいためです。再治療では古い薬を取り除いて清掃し直すため、1回目より治療期間が長くなることがあります。歯を削り直すたびに歯質は減るので、再治療の回数には現実的な限界があります。だからこそ、最初の判断の段階で温存の選択肢を一度は検討することが、歯を長く残すことにつながります。治療済みの歯に違和感が出たら、次の検診を待たずに相談してください。

6. 部分的に残すという選択肢
神経は「全部残す」か「全部取る」かの二択ではなく、炎症のある部分だけを取り、健康な部分を残す方法があります。これを生活歯髄療法と呼び、歯髄の一部または根の中の神経を生かしたまま治療を終えることを目指します。代表的な方法は、間接覆髄・直接覆髄・部分断髄・断髄の4つです。どれを選ぶかは、むし歯の深さ、神経が露出したかどうか、露出した部分から出る血の状態で決まります。露出部の出血が数分で止まる場合は、残った神経が健康に近いと判断する目安になります。一方、止血に時間がかかる場合は炎症が深く及んでいると考え、切り取る範囲を広げます。2026年現在、神経を覆う材料には水酸化カルシウム系やケイ酸カルシウム系セメントなどが使われています。現場でよく見られるケースは、「神経を取ると言われたが、部分的に残せる可能性を知らなかった」という相談です。ただし、すべての歯に適用できるわけではなく、うまくいったかどうかは処置後の経過で判断します。気になる場合は、自分の歯がどの方法の対象になりうるかを担当医に確認してください。
神経の一部だけを取る処置の流れ
部分断髄では、露出した神経の表面から2〜3ミリほどを取り除きます。そのうえで出血が止まるかを確かめ、止まれば残った神経を薬で覆って封鎖します。材料が固まるのを待つため、同じ日に最終的な詰め物まで仕上げないこともあります。断髄はさらに範囲を広げ、歯の頭の部分の神経を取り、根の中の神経を残す方法です。どちらも処置後に数か月単位の経過観察を行い、痛みや反応、レントゲンの変化を確認します。処置を受けたら次回の検査日を必ず予約し、症状がなくても受診してください。
部分温存が向く歯と向かない歯
部分的な温存が向くのは、自発痛が軽いか、ない歯です。露出した神経からの出血が落ち着き、根の先に炎症が見られないことも条件になります。反対に、根の先の骨に影が出ている歯や、神経がすでに生きていない歯は対象外です。また、処置の成否は封鎖の精度に左右されるため、唾液が入らない環境づくりも欠かせません。自分の歯が向くかどうかは、「残せる理由」と「残せない理由」の両方を担当医に1つずつ挙げてもらうと見えてきます。
参考ページ:歯を守るために知っておきたい保存治療の基本知識
7. 若年者ほど回復が期待できる
神経の回復力は年齢によって差があり、根が完成していない10代の歯ほど温存の可能性が高いと考えられています。若い歯は根の先の穴が大きく開いていて、神経に届く血液の量が多いためです。血流が豊富な神経は、炎症を受けても自分で修復する力を保ちやすくなります。永久歯の根は、生えてからおおむね2〜3年かけて完成します。たとえば12歳前後で生える第二大臼歯は、10代半ばまで根が成長を続けます。この時期に神経を取ると根の成長が止まり、根の壁が薄く短いままになるおそれがあります。そのため若年者では、多少の炎症があっても部分的に神経を残す方法が優先して検討されます。実務での傾向として、保護者の方が「痛がっているから早く楽にしてあげたい」と抜髄を希望されるケースがあります。お子さんの気持ちに寄り添いつつ、根の成長期であるかどうかを担当医に確認してから決めてください。初診時には、歯が生えた時期がわかる母子手帳や過去の検診記録を持参すると判断の助けになります。
根の成長と神経の関係
根が完成する前の歯では、神経が根の形を作る役割を担っています。この働きを生かしたまま根の成長を促す考え方を「アペキソゲネーシス」と呼びます。神経の上部だけを取り、根の中の神経を残すことで、根の長さと厚みが伸び続けることを目指します。処置後は数か月ごとにレントゲンを撮り、根の先が閉じていく様子を確認します。お子さんの治療では、半年ごとなど定期的な画像確認のスケジュールを先に決めておくと通院の見通しが立ちます。
年齢を重ねた歯で見られる変化
年齢を重ねると、神経の部屋は内側から少しずつ狭くなっていきます。これは象牙質が長い年月をかけて内側に積み重なるためで、自然な変化の1つです。神経の容積が小さくなると血流も減り、炎症から回復する余力が若いころより小さくなります。また、冷温診や電気歯髄診への反応が鈍くなり、検査で生死を判断しにくいこともあります。電気歯髄診の数値も、若い人と同じ基準では比べにくくなります。年齢を重ねてから神経を残す治療を相談するときは、検査結果の読み方について年齢の影響も含めて説明を求めてください。
8. 名古屋市中村区で温存を試みる歯医者
名古屋市中村区で神経の温存を試みる歯医者を探すなら、検査の内容と判断の理由を説明してくれるかを基準にするのが確実です。温存の成否は、治療そのものに加え、診断の丁寧さと処置後の経過観察に左右されるためです。確認したい点は、歯髄診断を複数行うか、レントゲンの説明があるか、部分的に残す方法の説明があるかの3つです。初診の電話やWeb予約の段階で、「神経を残せるか相談したい」と伝えておくと話が進めやすくなります。通院先を選ぶときは、職場や自宅からの距離に加え、数か月にわたる経過観察に通い続けられるかも考えましょう。現場でよくある失敗例は、治療を受けた医院とは別の場所で経過を見てもらい、処置の記録が引き継がれないことです。どの材料で・どの範囲まで処置したかという記録は、その後の判断に直結します。そのため、処置から経過観察まで同じ医院で受けられる環境を選ぶのが望ましいと考えられます。セカンドオピニオンを求める場合は、画像のコピーを借りられるか確認してください。候補を2〜3院に絞ったら、初診で方針を聞き比べるのも1つの方法です。
説明の丁寧さで比べる視点
温存に取り組む医院かどうかは、説明の具体性に表れます。結論だけでなく、どの検査でどんな反応だったかを示してくれるかを見てください。画像を見せながらむし歯と神経の距離を説明してくれる医院なら、判断の根拠を共有できます。質問に対して「やってみないとわからない部分」を正直に伝えてくれることも、信頼できる目安の1つです。初診では、温存できた場合とできなかった場合の次の手順を、それぞれ聞いておいてください。
名古屋市内で通院先を検討する際の具体例
名古屋市内で通院先を比べる具体例として、名古屋市緑区桶狭間にある丘の上歯科醫院の情報を挙げます。同院は名鉄の中京競馬場前駅が最寄りで、駐車場を9台分備えています。名古屋市中村区から通う場合は、車での通院や再検査の日程を事前に考えておくと通い続けやすくなります。診療科目には一般歯科・小児歯科・予防歯科などがあり、公式サイトではEr:YAGレーザー治療も紹介されています。神経を残す治療の具体的な方針は、来院時に自分の歯の状態に合わせて確認するのが確実です。

9. 痛みの出方が判断材料になる
痛みの出方は、神経の状態を知るための最も身近な手がかりです。どんなときに、どのくらいの時間、どんな種類の痛みが出るかで、炎症の段階をある程度推測できます。「しみる」「ズキズキする」「噛むと痛い」は、それぞれ異なる状態を示すことが多い表現です。しみる痛みは神経が刺激に反応している段階、ズキズキする痛みは炎症が強まった段階を示すことがあります。噛むと痛む場合は、炎症が根の先の組織まで広がっている可能性を考えます。一方で、ずっと痛かった歯が急に痛まなくなったときは注意が必要です。神経が生きていない状態に移り、痛みを感じなくなっただけの場合があるためです。現場でよく見られるケースは、この「痛みの消失」を回復と誤解し、数か月後に歯ぐきが腫れて受診するパターンです。受診前の1週間ほど、痛みの種類・きっかけ・続いた時間をスマートフォンにメモしておくと、問診で伝わる情報が増えます。記録は「朝・夜」「冷たい・温かい」の区別まで書くと、担当医が判断しやすくなります。
痛みの時間と種類を記録する方法
痛みの記録は、日時・きっかけ・持続時間・強さの4項目で残すと整理しやすくなります。強さは0から10の数字で表すと、日ごとの変化を比べやすくなります。たとえば「22時、何もせず痛む、30分続いた、強さ7」のように1行で書くだけで十分です。痛み止めを飲んだ場合は、飲んだ時刻と効いた時間も書き添えてください。こうした記録を3日分でも持参すると、問診の数分で伝わる情報量が大きく増えます。
痛みが消えたときに注意すべきこと
強い痛みが続いたあとで急に楽になった場合は、神経が生きていない状態に移った可能性があります。神経が死んでも痛みはいったん消えますが、その後に根の先で細菌が増えることがあります。その結果、数週間から数か月後に歯ぐきが腫れたり、噛むと痛んだりする症状が出ます。歯ぐきに小さなできものが繰り返し出る場合は、根の先にたまった膿の出口である可能性があります。痛みが消えた時点で検査を受ければ、根管治療を早い段階で始める判断ができます。「治ったかもしれない」と感じたときこそ、1〜2週間以内に一度受診してください。
10. 迷ったら時間を味方にする
神経を残すか取るかで迷ったときは、急を要する症状がなければ、数日から数週間の経過観察を挟む選択肢があります。神経の状態は、検査を1回行っただけでは判断しきれないことがあるためです。たとえば、ぶつけた歯は神経が一時的に反応しなくなり、数週間から数か月後に反応が戻ることがあります。深いむし歯では、神経の近くのむし歯をあえて残して薬で覆い、3〜6か月ほどおいてから再度除去する方法もあります。これは段階的にむし歯を取る方法で、神経が新しい象牙質を作る時間を確保することを目指します。一方で、腫れや発熱がある場合は、待たずに処置が必要になることがあります。現場でよくある失敗例は、「様子を見ましょう」と言われたまま次の予約を取らず、経過観察が途切れてしまうことです。経過観察を選ぶなら、再検査の日付をその場で予約するのが基本です。迷いが続く場合は、検査結果を持ってセカンドオピニオンを受けるのも1つの方法です。2026年現在も生活歯髄療法の考え方は更新が続いているため、最新の方針を担当医に確認してください。
注意
痛みが軽くても、顔や歯ぐきの腫れ・発熱・口が開けにくい症状があるときは、経過観察を待たずに受診してください。これらは感染が広がっているサインの可能性があり、様子を見ている間に悪化するおそれがあります。
経過観察で見極められること
経過観察の目的は、神経が回復に向かっているか、弱っているかを時間をかけて確かめることです。再検査では、冷温診や電気歯髄診の反応が前回より安定しているかを比べます。あわせて、レントゲンで根の先に新しい影が出ていないかを確認します。反応が安定して痛みも減っていれば、神経を残す判断を続ける根拠になります。再検査は1回目から2〜4週間後などと区切り、変化を数字や画像で記録してもらってください。
相談を重ねて納得して決めるために
神経の処置は、担当医と患者さんが同じ情報をもとに決めることで後悔を減らせます。丘の上歯科醫院でも、カウンセリングとコミュニケーションを重視する方針を掲げています。相談しやすい環境であれば、疑問をその場で質問でき、残す場合と取る場合の違いを比べながら検討できます。相談の際は、温存した場合の再検査の回数と、うまくいかなかった場合の次の手順を聞いておくと判断しやすくなります。質問したい内容は受診前に3つまでに絞ってメモしておくと、限られた診療時間でも聞き漏れを防げます。
神経を残すか迷ったときに押さえたい判断の順序
神経を残せるかどうかは、痛みの強さだけでなく、冷温診や電気歯髄診、レントゲンなどの検査結果を合わせて判断します。一度取った神経は戻らないため、可逆性の段階や部分的に残せる段階では温存を検討する価値があります。急を要する症状がなければ、再検査の日程を決めて経過を見る方法も選べます。
神経を残す治療に関するよくある質問
神経を残す治療は保険で受けられますか?
A. 処置の内容や使う材料によって、保険適用かどうかが変わります。
覆髄や断髄は保険診療で行われることがありますが、材料によっては自由診療になる場合があります。費用は治療前に担当医へ確認してください。
冷たいものがしみるだけなら神経は残せますか?
A. 刺激を離して数秒で痛みが消えるなら、残せる可能性があります。
この場合は可逆性の炎症であることが多く、原因の処置で落ち着くことがあります。ただし最終判断は複数の検査結果をもとに行います。
神経を取った歯はどのくらい持ちますか?
A. 持つ期間は、歯の状態や治療後のケアによって大きく異なります。
歯の壁が薄くなるため割れやすく、再治療が必要になる場合もあります。かぶせ物での補強と、3〜6か月ごとの定期検診での確認が勧められます。
子どもの歯の神経も残せますか?
A. 根が完成していない若い歯ほど、神経を残す方法が優先して検討されます。
血流が豊富で回復力が高いためです。根の成長を止めないよう、神経の上部だけを取って根の神経を残す処置を選ぶことがあります。
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執筆者
内藤洋平
丘の上歯科醫院 院長
平成16年:愛知学院大学(歯)卒業
IDA(国際デンタルアカデミー)インプラントコース会員
OSG(大山矯正歯科)矯正コース会員
YAGレーザー研究会会員

























