
妊娠性歯肉炎が起きる理由と、放置しないための見分け方
つわり中でも続く無理のない歯磨きと通院時間の選び方
安定期の予防歯科から産後・家族のケアまでの進め方
つわりで歯ブラシを口に入れるだけでつらく、妊婦として歯のケアをどこまで続ければよいのか迷っていませんか。妊娠中は女性ホルモンの影響で歯ぐきが腫れやすく、つわりの時期は磨ける範囲を守るだけでも意味があります。
そのうえで体調が落ち着く安定期に予防歯科で口の中を整えると、産後の虫歯対策や子どもの歯を守る準備にも役立ちます。本記事では、妊娠初期から産後までの体調と口の変化を時期ごとに並べ、ケアの優先順位を整理しました。愛知県愛知郡東郷町で通院先を探している方も、読み終えるころには今の時期に何をすればよいかまで判断できるようになります。
ホルモン変化で歯ぐきが腫れやすい時期
つわり中でもできる無理のない歯磨き
東郷町の妊婦さんが通いやすい時間帯
生まれる前から子供の虫歯を防ぐ
安定期に受けたい予防歯科メニュー
妊娠性歯肉炎を放置しないために
東郷町で相談できるやさしい歯医者
出産後に虫歯が増える理由と対策
食生活の変化と口内環境の関係
家族で歯を守るスタートの時期
1. ホルモン変化で歯ぐきが腫れやすい時期
妊娠中は女性ホルモンの急増で歯ぐきが腫れやすくなり、早い方では妊娠初期から出血に気づきます。この変化は出産まで続くことが多いため、時期を知って毎日観察することが対策の出発点になります。理由は、エストロゲンとプロゲステロンが妊娠中に大きく増え、歯ぐきが刺激に反応しやすくなるためです。
女性ホルモンを栄養にして増える歯周病菌もあり、プラークが少し残るだけで炎症が強く出ます。変化が目立ち始めるのは妊娠2〜3か月頃が一つの目安です。歯みがきのたびに数秒だけ鏡を見て、歯ぐきのふちの色と形を確かめましょう。特に歯と歯の間の歯ぐきは、鏡を少し斜めから当てると変化が見えやすくなります。
現場でよく見られるのは、出血を「強く磨いたせい」と思い込み、磨く回数を減らしてしまうケースです。磨かない日が続くとプラークが増え、腫れと出血がかえって長引きます。出血に気づいたら力を弱めて磨き続け、1週間以上続くときは歯科で相談してください。
妊娠初期から始まる歯ぐきの変化
妊娠初期はつわりとホルモン変化が同時に始まるため、口の変化を見落としやすい時期です。最初に腫れやすいのは、歯と歯の間の三角の部分です。糸ようじに血がつく、歯ぐきがムズムズするといった小さな変化から始まります。
気づいた日付と場所をスマートフォンに残しておくと、受診時に経過を正確に伝えられます。痛みがなくても変化は進むため、見た目の確認を習慣にしましょう。記録は1週間ごとに見返すと、腫れが増えているか減っているかを比べやすくなります。
腫れやすい状態が続く期間の目安
腫れやすい状態は多くの場合出産まで続き、産後にホルモンが戻るにつれて落ち着きます。ただしプラークが残ったままだと、産後も炎症が残ることがあります。炎症が長引くと、歯を支える骨まで影響が及ぶ歯周炎へ進むおそれがあります。
「産めば治る」と待つより、妊娠中に一度プラークと歯石を取っておくほうが安心です。体調が落ち着く安定期を目安に、健診とクリーニングの予約を入れておきましょう。妊娠5か月に入る頃を目安に候補日を決めておくと、予約も取りやすくなります。
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2. つわり中でもできる無理のない歯磨き
つわり中の歯磨きは、気分のよい時間に1回だけ丁寧に磨く方法で十分です。ほかの時間はうがいで補えば、毎食後に磨けなくても口の中を清潔に保ちやすくなります。無理に回数を守ろうとすると、歯ブラシそのものが苦手になるためです。
吐き気が出やすいのは、ブラシが舌の奥や上あごの奥に触れたときです。ヘッドの小さい歯ブラシに替え、顔を少し下に向けると刺激が減ります。歯みがき粉は少量にするか、香りの弱いものを選びましょう。磨く時間は1回3分程度を目安にし、途中で休みながら進めても構いません。
よくある失敗は、毎食後3回をこなそうとして吐き気を繰り返し、数日まったく磨けなくなるパターンです。まずは1日1回を確実に続けることを目標にしてください。つらい時期に合う道具を1本用意するだけでも、続けやすさは変わります。
| つらい状態 | 試したい工夫 |
|---|---|
| ブラシを入れると吐き気がする | ヘッドの小さいブラシに替え、下を向いて前歯から磨く |
| 歯みがき粉の味がつらい | 量を減らすか、香りの弱いものに替える |
| 奥歯でえずいてしまう | 舌に毛先が触れない角度で、小刻みに動かす |
| 嘔吐した直後 | 水でうがいをしてから、時間をおいて磨く |
吐き気を抑えるブラシと姿勢の工夫
吐き気を抑えるには、口に入る道具を小さくすることが近道です。子ども用やヘッドの小さい大人用ブラシなら、奥歯でも舌に触れにくくなります。磨く順番は刺激の少ない前歯から始め、奥歯は最後に短く済ませます。
洗面台の前で前かがみになり、唾液を口の外へ流しながら磨くと楽になる方もいます。鼻で呼吸を続けることも、えずきを抑える工夫の一つです。口を大きく開けすぎず、少し閉じ気味にすると頬の内側にブラシを入れやすくなります。
磨けない日を補ううがいとタイミング
磨けない日は、水やお茶でのうがいだけでも口の中の食べかすを減らせます。嘔吐した直後は胃酸で歯の表面がやわらかくなっているため、すぐに強く磨かないようにします。まず水で2〜3回うがいをして、口の中の酸を洗い流しましょう。
洗口液を使う場合は、刺激の少ないノンアルコールタイプが向いています。体調のよい時間が朝か夜かを見極め、その時間を歯磨きの定位置にします。夜に磨けなかった日は、翌朝のうがいを少し丁寧にするだけでも口の中はすっきりします。

3. 東郷町の妊婦さんが通いやすい時間帯
妊娠中の歯科受診は、つわりが軽くなりやすい時間帯を自分の体調から見つけて予約するのが基本です。つわりの波は人によって異なるため、一般的な「おすすめの時間」より自分の記録のほうが確実です。空腹時に気分が悪くなる方は、軽く食べてから受診できる昼前後が候補になります。
予約を取る前に、1週間ほど朝・昼・夕の体調を3段階でメモしてみましょう。愛知県愛知郡東郷町から車で通う場合は、道路が混みやすい朝夕を避けると移動時間を短くしやすくなります。予約時には妊娠週数を伝え、治療時間を短めに区切れるか相談します。記録は「楽・普通・つらい」の3段階で十分です。
よくある失敗は、仕事帰りの夕方に予約して疲れが重なり、診療の途中で中断してしまうケースです。1回で済ませようとせず、30分程度の短い受診を2回に分けるほうが体への負担は軽くなります。体調の記録ができたら、その時間帯で候補日を2つ決めておきましょう。
つわりの波に合わせた予約の取り方
予約は、体調の記録で見つけた時間帯に合わせて入れるのが基本です。つわりの症状は日によって変わるため、当日の変更に応じてもらえるかも確認しておきます。予約の電話で「つわりがある」と伝えておくと、診療中の休憩も頼みやすくなります。
受診の1〜2時間前に軽く食べておくと、待ち時間に気分が悪くなりにくくなります。飴やガムを口に入れたままの受診は避け、水を持参すると安心です。受診の直前に気分が悪くなったら、無理をせず電話で日程の変更を相談しましょう。
移動と待ち時間の負担を減らす工夫
移動の負担を減らすには、自宅から歯科医院までの所要時間を事前に測っておくことが役立ちます。車で通うなら、駐車場の有無と台数を予約時に確かめておきましょう。待合室で気分が悪くなったときは、遠慮せず受付に声をかけて横になれる場所を相談します。
母子健康手帳と保険証、お薬手帳は1つのポーチにまとめておくと慌てません。家族の休日に合わせて付き添ってもらうのも、負担を分ける方法です。付き添いがいれば、帰りの運転を代わってもらうこともできます。
4. 生まれる前から子供の虫歯を防ぐ
子どもの虫歯予防は、生まれる前に家族の口の虫歯菌を減らすことから始められます。生まれたばかりの赤ちゃんの口には虫歯菌がほとんどおらず、主に身近な大人から移ると考えられているためです。つまり、妊娠中の親の口の状態が子どもの口の出発点になります。
虫歯菌が移りやすい時期として、1歳7か月〜2歳7か月頃を「感染の窓」と呼ぶ研究報告があります。この時期に家族の口の中の菌が少なければ、子どもへ移る菌の量も抑えられます。出産後は通院の時間を取りにくいため、妊娠中に治療を済ませておく意味は大きくなります。家族の虫歯を治しておくことは、子どもへの感染を減らす準備にもなります。
よくある失敗は、スプーンの共有を避けることばかりに気を取られ、自分の虫歯の治療を後回しにするケースです。食器を分けても、家族の口に菌が多ければ日常の触れ合いの中で移る機会は残ります。まずは両親そろって、治療が必要な歯がないかを安定期までに確認しましょう。
生まれる前にできる3つの準備
虫歯菌が親から子へ移るしくみ
虫歯菌は、唾液を介した日常の接触で親から子へ移ると考えられています。口移しや同じ食器の使用だけでなく、家族全体の菌の量も移りやすさに関わります。だからこそ、特定の行動を禁止するより、大人の口の菌を減らすほうが現実的です。
子どもとのスキンシップを我慢する必要はありません。親が毎日のプラーク除去を続けることが、子どもを守る土台になります。キスやほおずりも、親子の大切なコミュニケーションとして続けて構いません。
妊娠中に家族で整えておきたい口の環境
家族で整えたいのは、パートナーを含めた全員の口の中です。妊婦さんだけが通院しても、同居する家族に治療していない虫歯があれば菌は減りません。パートナーも同じ時期に健診を受けると、家族の予定を合わせやすくなります。
大人の歯みがき剤は、フッ化物濃度1,450ppm前後の製品が一般的です。寝る前の歯磨きを家族の習慣にして、子どもが生まれた後もそのまま続けましょう。キシリトール入りのガムを食後に取り入れるのも、家族で続けやすい習慣の一つです。
関連記事はこちら:ホワイトニングで理想の白い歯に|効果・方法・注意点を徹底ガイド
5. 安定期に受けたい予防歯科メニュー
安定期に受けたい予防歯科メニューは、歯科健診・クリーニング・歯みがき指導の3つが中心です。妊娠16週〜27週頃の安定期は体調が落ち着きやすく、歯科でも通常の処置を受けやすい時期とされています。つわりの時期にたまったプラークと歯石を、この時期にまとめて取り除けます。
妊娠初期は、痛みなどへの応急的な対応が中心になります。妊娠後期はお腹が大きくなり、仰向けの姿勢を長く保つのがつらくなります。そのため、健診と必要な治療は安定期のうちに済ませる計画が立てやすくなります。中期のうちに2〜3回に分けて通う計画にすると、1回あたりの負担も軽くなります。
実務で多いのは、安定期に入ってから予約を考え始め、受診が後期にずれ込むケースです。妊娠5か月に入る前に予約の候補日を決めておくと、落ち着いた時期を逃しにくくなります。母子健康手帳を受け取ったら、歯の記録ページも確認しておきましょう。
| 時期 | 口と体の状態 | 歯科で受けやすい内容 |
|---|---|---|
| 妊娠初期(〜15週頃) | つわりで磨きにくい | 痛みなどへの応急的な対応 |
| 妊娠中期(16〜27週頃) | 体調が落ち着きやすい | 健診・クリーニング・必要な治療 |
| 妊娠後期(28週頃〜) | 仰向けの姿勢がつらい |
短時間の処置や経過の確認 |
注意
受診時は妊娠週数と服用中の薬を必ず伝えてください。レントゲン撮影や麻酔、処方される薬は、週数と体調に合わせて使うかどうかが判断されます。お腹の張りや出血がある日は受診を見送り、先に産婦人科へ相談しましょう。
健診とクリーニングで確認すること
健診では、虫歯の有無と歯ぐきの状態、歯周ポケットの深さを確認します。クリーニングでは、歯みがきで落としきれない歯石とプラークを専用の器具で除去します。つわりで磨けなかった奥歯の汚れも、この機会にまとめて取り除けます。
名古屋市緑区桶狭間の丘の上歯科醫院も、予防歯科を診療科目の一つに掲げています。健診の結果をもとに、産後まで続けやすい磨き方を相談しておきましょう。歯みがき指導では、つわりの時期に磨き残しやすかった場所を具体的に確認できます。
安定期の治療で伝えておきたいこと
治療を受ける際は、出産予定日と産婦人科で受けている注意を伝えます。診療台の背もたれの角度や、途中で休憩を入れたいことも遠慮なく伝えて構いません。お腹が張りやすい方は、クッションで体の向きを調整してもらうと楽になります。
歯科のレントゲンは撮影範囲が口元に限られ、防護エプロンを使って撮影するのが一般的です。不安な点は、撮影や麻酔の前にその場で質問しましょう。診療中に気分が悪くなったら、手を挙げて合図すると決めておくと安心です。

6. 妊娠性歯肉炎を放置しないために
妊娠性歯肉炎は、出産後に落ち着くのを待つのではなく、気づいた段階でプラークを取り除くことが悪化を防ぐ近道です。放置すると歯を支える骨まで炎症が進む歯周炎へ移ることがあるためです。歯周病と早産・低体重児出産との関連も指摘されています。
妊娠性歯肉炎の多くは、歯ぐきの赤み・腫れ・出血の3つで気づきます。痛みが少ないため、「妊娠中だから仕方ない」と見過ごされがちです。出血が1週間以上続く、歯ぐきにふくらみができたといった変化は受診の目安になります。糸ようじに血がつく回数を数えておくと、受診時に状態を伝えやすくなります。
現場では、出産後の健診で初めて歯周炎が見つかるケースも見られます。妊娠中に一度でもクリーニングを受けていれば、炎症の進み方は変わった可能性があります。気になる症状は日付と一緒に記録し、次の安定期の受診で伝えられるように準備しましょう。
歯肉炎が妊娠と出産に与える影響
歯ぐきの炎症は口の中だけの問題ではなく、体全体の炎症とも関わると考えられています。そのため、歯周病と早産や低体重児出産との関連を指摘する研究報告があります。ただし、歯肉炎があれば必ず早産になるという意味ではありません。
大切なのは、妊娠中にできる範囲で炎症を小さく保つことです。不安を感じたら、健診のときに歯科医師へ率直に質問しましょう。妊娠中の健診で歯ぐきの状態を一度確認しておくと、その後のケアの方針も立てやすくなります。
自宅でできるセルフケアと受診の目安
自宅では、やわらかめの歯ブラシで歯と歯ぐきの境目をやさしく磨きます。歯と歯の間は糸ようじや歯間ブラシを使い、1日1回は汚れを取ることを目標にします。出血しても、力を弱めて磨き続けることで落ち着いていくことがあります。
一方で、強い痛みや腫れの急な悪化がある場合は、安定期を待たずに相談します。判断に迷うときは、電話で症状を伝えて受診の時期を確認しましょう。歯ブラシは毛先が開いたら交換し、1か月に1本を目安に新しくしましょう。
参考ページ:歯を残したい人必見!根管治療の重要性と成功の秘訣
7. 東郷町で相談できるやさしい歯医者
愛知県愛知郡東郷町で妊娠中の歯科相談先を探すなら、妊娠中の受診に配慮し、説明を丁寧にしてくれる歯科医院を選ぶと安心です。体調が変わりやすい時期は、治療の技術と同じくらい相談のしやすさが通院の続けやすさに影響するためです。予約・診療中・産後の3つの場面で考えると選びやすくなります。
予約の段階では、妊娠週数を伝えたときの対応が一つの判断材料になります。診療中は、背もたれの角度や休憩について相談できるかを確かめます。産後は、赤ちゃんを連れての受診や子どもの健診まで相談できると、通院先を変えずに済みます。口コミの評価だけで判断せず、電話したときの説明のわかりやすさも比べましょう。
よくある失敗は、自宅からの近さだけで決めて、車の駐車や待ち時間で疲れてしまうケースです。妊娠後期は移動そのものが負担になるため、通いやすさは距離以外の条件も含めて考えます。候補を2〜3院に絞ったら、電話で妊娠中の受診について質問してみましょう。
妊婦さんが歯医者選びで確認したいこと
確認したいのは、説明のわかりやすさと通院のしやすさです。たとえば丘の上歯科醫院は愛知県名古屋市緑区桶狭間にあり、最寄り駅は名鉄の中京競馬場前駅です。駐車場は9台分あり、カウンセリングとコミュニケーションを重視する方針を掲げています。
このように、所在地と交通手段、相談の方針を事前に調べておくと比較しやすくなります。気になる医院には、受診前に電話で質問してから予約しましょう。自宅から医院までの道のりを一度確認しておくと、当日の移動に余裕が生まれます。
初めての受診で伝えるとスムーズな情報
初めての受診では、妊娠週数と出産予定日を最初に伝えます。あわせて、つわりの程度や服用中の薬、産婦人科から受けている注意も共有します。「出血が気になる」「奥歯がしみる」など、気になる症状は具体的に話しましょう。
伝え忘れを防ぐには、質問を3つまでメモして持参する方法が便利です。母子健康手帳の歯の記録ページも、受診時に一緒に見せましょう。産婦人科で注意事項の書面をもらっている場合は、それも持参します。
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8. 出産後に虫歯が増える理由と対策
出産後に虫歯が増えやすいのは、育児で自分の歯みがきの時間が削られることと、授乳や睡眠不足で間食が増えやすいことが重なるためです。妊娠中からの歯ぐきの腫れが残っている場合もあります。つまり、生活の変化が口の中の変化につながります。
新生児期の授乳は、2〜3時間おきになることが珍しくありません。そのため歯みがきの時間がまとまって取れず、夜の歯磨きを飛ばしがちになります。甘いものを片手で食べる回数が増えることも、虫歯が増える一因です。授乳中は喉が渇きやすいため、こまめに水を飲んで口の乾燥も防ぎましょう。
現場でよく見られるのは、妊娠中に始めた治療が出産で中断し、再開できないまま悪化するケースです。出産前に治療の区切りを決めておくと、中断のリスクを減らせます。産後の再開時期を、出産前の最後の受診で決めておくと予定が立てやすくなります。
「子どもにカルシウムを取られる」は本当か
「妊娠すると赤ちゃんにカルシウムを取られて歯が弱る」という話は、誤解とされています。一度できあがった歯から、カルシウムが溶け出して赤ちゃんに移ることはないと考えられています。産後に虫歯が増える主な理由は、歯みがきの時間や食生活の変化です。
原因を正しく知れば、対策も生活習慣の見直しに絞れます。「仕方ない」とあきらめず、できる範囲のケアを続けましょう。気になる症状があれば、産後の生活が落ち着いた時期に歯科で確認してもらいましょう。
産後の忙しさの中で続ける歯のケア
産後のケアは、「完璧」より「毎日少し」を基準にします。赤ちゃんが寝た直後など、歯みがきの定位置となる時間を1つ決めておくと続けやすくなります。洗面所だけでなく、リビングにも歯ブラシを置いておく方法もあります。
甘いおやつは、食べる時間を決めてダラダラ食べを避けます。産後の生活が落ち着いたら、歯科健診の予約を入れましょう。歯ブラシを持てない日は、キシリトール入りのガムや水でのうがいで補います。

9. 食生活の変化と口内環境の関係
妊娠中は食べる回数が増えるほど、口の中が酸性に傾く時間が長くなり、虫歯ができやすくなります。つわりで少量ずつ何度も食べる時期や、酸っぱいものを好む時期は特に注意が必要です。食べる内容より回数が、口の中の環境に影響します。
食事をすると、口の中は一時的に酸性に傾き、歯の表面が溶けやすい状態になります。唾液には元の状態に戻す働きがありますが、間食が続くと戻る時間がありません。炭酸飲料やスポーツドリンクなど、酸や糖を含む飲み物にも気をつけましょう。飲み物は水か麦茶を手元に置いておくと、甘い飲み物に手が伸びにくくなります。
よくある失敗は、つわり対策の飴を一日中なめ続けるケースです。気分は楽になっても、歯にとっては食べ続けているのと同じ状態になります。飴やおやつをとる時間を決め、食べた後は水かお茶で口をすすぐ習慣をつけましょう。
食生活で意識したい3つの工夫
食べつわりと間食が歯に与える影響
食べつわりでは、空腹になると気分が悪くなるため、少量を何度も食べる生活になりがちです。この食べ方は、歯が酸にさらされる時間を長くします。食べる量を減らす必要はなく、回数を把握して口をすすぐことで負担を抑えられます。
おやつには、糖の少ない食品を選ぶのも一つの方法です。食後に磨けるときは、うがいをしてから短時間で磨きましょう。チーズやナッツのように糖の少ない食品は、間食の候補に向いています。
赤ちゃんの歯のために意識したい栄養
赤ちゃんの歯のもとは、妊娠7週頃から作られ始めるとされています。歯の材料となるカルシウムとたんぱく質は、毎日の食事から偏りなくとることが基本です。カルシウムの吸収を助けるビタミンDも、あわせて意識しましょう。
サプリメントを使う場合は、産婦人科で相談してから選ぶと安心です。食事の記録を1週間つけると、足りない食品が見えてきます。つわりで食事がとれない時期は、無理をせず食べられるものを優先して構いません。
10. 家族で歯を守るスタートの時期
家族で歯を守る取り組みは、妊娠がわかった時点から始めるのが取り組みやすい時期です。親の口の状態を整えておくと、子どもの歯が生える前に家族の習慣ができあがるためです。妊娠中・出産後・歯の生え始めの3段階で考えると、やることが明確になります。
赤ちゃんの歯は、生後6か月頃から生え始めることが一般的です。歯が生える前から口に触れる練習をしておくと、歯磨きを嫌がりにくくなります。1歳6か月児健診では、歯の状態もチェックされます。その時期までに、家族の歯磨きの習慣を整えておくと安心です。
よくある失敗は、子どもの歯が生えてから家族のケアを考え始めるケースです。その時点では親も育児に追われ、自分の治療を後回しにしがちです。妊娠中のうちに家族の歯科健診の予定をまとめて立てておきましょう。
妊娠中から始める家族の口のケア
妊娠中は、家族全員の口の状態を見直すのに向いた時期です。両親が健診を受け、寝る前の歯磨きを家族の習慣にしておくと、子どもにも自然に引き継げます。パートナーも仕上げ磨きの練習相手になれば、産後の分担がしやすくなります。
丘の上歯科醫院も、小児歯科と予防歯科を診療科目に掲げています。家族で同じ医院に通えると、口の記録を一つにまとめやすくなります。子どもの受診も同じ医院で相談できれば、通院の予定を一度に立てられます。
子どもの歯が生える前に決めておくこと
子どもの歯が生える前に決めておきたいのは、かかりつけの歯科医院です。初めての健診を受ける時期を決めておくと、忙しい産後でも受診を忘れにくくなります。仕上げ磨きを誰がいつ担当するかも、家族で話し合っておきましょう。
子ども用の歯ブラシとガーゼは、出産前に準備しておくと安心です。小さな準備を妊娠中に済ませ、産後はケアを続けることに集中しましょう。決めたことは母子健康手帳にメモしておくと、家族で共有しやすくなります。
つわりの時期から産後まで歯のケアを続けるために
妊娠中の歯のケアは、つわりの時期に無理をせず、安定期に予防歯科で口の中を整える流れで考えると続けやすくなります。歯ぐきの変化を早めに見つけ、産後と家族のケアまで見通して予定を立てておきましょう。歯ぐきの出血が1週間以上続くときは、時期にかかわらず歯科へ相談してください。
妊娠中の歯のケアに関するよくある質問
つわりで歯磨きができない日は、どうすればよいですか。
A. 水やお茶でのうがいで、口の中を洗い流すだけでも構いません。
気分のよい時間に、ヘッドの小さいブラシで前歯から少しずつ磨きましょう。嘔吐した直後は水でうがいをして、時間をおいてから磨きます。
妊娠中に歯科健診を受けるなら、いつがよいですか。
A. 妊娠16週〜27週頃の安定期が受けやすい時期です。
体調が落ち着きやすく、クリーニングや必要な治療も受けやすくなります。予約時には妊娠週数を伝えましょう。
妊娠中に歯医者でレントゲンを撮っても大丈夫ですか。
A. 妊娠中であることを伝えれば、必要性と時期に合わせて判断されます。
歯科のレントゲンは撮影範囲が口元に限られ、防護エプロンを使うのが一般的です。不安な点は撮影前に質問しましょう。
赤ちゃんの初めての歯科健診は、いつ頃がよいですか。
A. 歯が生え始める生後6か月頃から1歳前後が目安です。
早めにかかりつけの歯科を決めておくと、歯磨きの方法や虫歯予防を相談しやすくなります。

執筆者
内藤洋平
丘の上歯科醫院 院長
平成16年:愛知学院大学(歯)卒業
IDA(国際デンタルアカデミー)インプラントコース会員
OSG(大山矯正歯科)矯正コース会員
YAGレーザー研究会会員

























